シロアリ対策は本当に必要?

シロアリ対策は本当に必要?

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効果のある対策とは


「シロアリが出るのは古い建物だけじゃないの?」

「うちは新築だから大丈夫」

 

こんなことを思っていませんか?

シロアリ対策と聞いても、何をするのか、そして本当に効果があるのか、わからないことも多いですよね。

そこで、この記事ではシロアリ対策が必要とされる理由と、効果のあるシロアリ対策についてもご紹介いたします。

 

 

目次

シロアリ対策が必要とされる理由

① 建物の被害を防止するため

② 将来的な出費を抑えるため

③ 健康と安全のため

④ 家具の保護のため

⑤ 地域全体への拡大防止のため

効果的なシロアリ対策とは

 • 自分でできるシロアリ対策とは

 • プロが行うシロアリ対策とは

まとめ

 

 

シロアリ対策が必要とされる理由


① 建物の被害を防止するため

ご存じの方もいるかもしれませんが、シロアリは雑食で、基本的にはなんでも食べてしまいます。食べないものといったら「金属」「プラスチック」「ガラス」といった、消化する能力を持ち合わせていないものくらいです。さまざまなモノを食べてしまうシロアリですが、その中でも特に、セルロースを多く含む木材や木の根はシロアリの大好物です。

また、シロアリは乾燥に弱く、湿った環境を好みます。こうした特徴から、食物としても活動環境としても優れている木の根や湿気といったものを求めて、地中に巣を作り活動をしています。

地中を移動してきたシロアリは建物までたどり着くと、わずかなひび割れや隙間から侵入し、建物の木材まで食べ進めてしまうようになります。

こうしたシロアリによる食害によって、木材は食べられてスカスカに、そして建物の耐久性が損なわれていく危険性があるため、シロアリ対策は建物の被害を防ぐために必要とされています。

 

② 将来的な出費を抑えるため

シロアリの被害というのは建物の耐久性に直接関係してくる場合が多いです。先ほど、シロアリは地中に巣を作るとお伝えしましたが、この特徴からも床下からシロアリが侵入してくるといった被害が多くあります。家の土台部分ともいえる床下からシロアリが侵入し、食害が拡大してしまうと、どのようなことが起こるか、想像してみてください。土台部分が食害により床を支えることが難しくなると、床が沈み込んだり、ぎしぎしと音が鳴るようになります。その他にも、ドアの建付けが悪くなるなど、生活に影響がでてきますが、ここで気づいて適切な処置を行えば、元の安全な暮らしに戻ることができます。では、このまま放置してしまうとどうなるでしょうか?シロアリ発生のサインに気づかず、時間がたってしまうと、柱を伝って屋根まで被害が到達し、雨漏りが起こる可能性があるだけでなく、地震などの自然災害に耐え切れず、最悪の場合家屋が倒壊してしまうリスクも考えられます。

もちろん、シロアリの被害が深刻化するには時間がかかりますのですぐに家が倒れてしまうことはないと思います。ただ、シロアリによるこうした被害は、状況によっては修復が難しくなる場合もあり、経済的にも高額な費用が掛かることが考えられます。

せっかく建てた家がシロアリによって、ボロボロになってしまうなんてこと、考えただけでも恐ろしいですよね。

定期的なシロアリ対策を行うことで、将来的に駆除や修復にかかる出費を抑えるために対策が必要だと言えます。

 

③ 健康と安全のため

一般的にシロアリ自体が私たちに健康被害をもたらすことはないとされていますが、シロアリの巣が建物内にある場合は注意が必要と言われています。シロアリの巣によって、アレルギーを引き起こすことや、感染症のリスクがあることが指摘されています。

アレルギーについては、シロアリの排泄物や死骸が建物内に残ることがアレルギーを引き起こす原因となることがわかっています。また、シロアリが動き回ることによって、微粒子が舞い上がってしまい、これもアレルギー症状を引き起こす原因になると言われています。

感染症も同じく、シロアリが建物内で動き回ることにより、微生物や真菌(しんきん:キノコやカビなど)が増殖しやすくなることが考えられます。これが感染症の発生リスクを高めていると言われています。

シロアリの巣があることや、シロアリが活動していることにより、健康に悪影響を与える可能性が考えられることからも、住宅環境の健康と安全を確保するためにシロアリ対策が必要であると言えます。

 

④ 家具の保護のため

シロアリの被害を受けた建物の修復には、費用が掛かることや修復が難しくなってしまうということは、先ほどお伝えしました。これは家具にとっても同じことです。お気に入りのタンスやキッチン収納、和室などシロアリが建物に侵入してしまった場合には、こうした家具も餌食になってしまうことが考えられます。特に、和室を設けていて畳を使用している部屋がある場合や押入れやクローゼットに大切なものを保管している場合には、注意が必要となってきます。畳は湿気を含んだり、放出してくれるので湿気対策には効果的ですが、その分シロアリからも好まれてしまう傾向があります。畳を裏返してみたらシロアリがびっしり巣を蔓延っていた、という被害も多いです。また、押し入れやクローゼットといった、日当たりを避けて物を保管できるような場所も、換気が行われず、湿気がこもりやすくなることからシロアリが寄ってきやすい場所と言えます。そうした場所にはスノコを敷いて物を収納する、または奥まで物を詰め込まず、手前に収納するようにするといったひと手間だけでも対策につながります。お気に入りの家具や大切にしまっておきたい物などが、シロアリの餌食となってしまわないように、家具の保護や大切な資産を守るといった意味でも、そもそもシロアリを家へ侵入させないための対策を行うことが必要と言えます。

 

⑤ 地域全体への拡大防止のため

シロアリは食物や快適な活動環境を求めて、巣を作りながら数を増やして集団で移動しています。シロアリは、巣を広げる能力が特に高いので、地中や建物の内外を伝って、その周辺の地域全体に巣を作り、活動環境を広げてしまいます。あなたの住む家が被害に遭っていなくても、近隣の建物からシロアリが侵入してきてしまう可能性は十分に考えられるということです。近隣に空き家がある場合や、放置されている木材があるなど、シロアリが好みそうな環境がある場合には、こうした近隣からのシロアリ被害が拡大してしまうリスクが高いと言えます。シロアリ被害は1軒だけにとどまらず、近隣の建物や地域全体にまで拡大する可能性がありますので、そうした被害に遭わないために、また地域のシロアリ被害が拡大しないためにシロアリ対策は必要であると言えます。

 

 

効果的なシロアリ対策とは


ここまでシロアリ対策が必要とされる理由についてご紹介してきましたが、ここからは実際に効果が期待できるシロアリ対策についてご紹介いたします。

シロアリ対策を行う方法としては自分で行う、プロの業者に依頼する、といった2つのパターンが考えられます。どちらの方が自分に合った対策になるか一緒に考えてみましょう。

 

♦ 自分でできるシロアリ対策とは

プロに頼まなくても、自分でできるシロアリ対策はいくつかあります。対策のポイントをお伝えしますが、シロアリの対策には専門的な知識や機材が必要な場合もありますので、状況によっては無理をせず、プロの業者に相談するなど状況に応じて対策を行っていきましょう。

 

① 建物や近隣に定期点検を行う

建物自体にひび割れや隙間ができていないかどうかを確認することや、もしひび割れが起こっていた場合には不自然な土の塊が詰まっていないか、そこにシロアリが生息していないかを確認するようにしましょう。不自然な土とは何かというと、蟻道(ぎどう)と言って、シロアリが巣を作って活動を広げるために使う通路のことです。この蟻道は土でできた線のように見られるもので、建物のひび割れや隙間にこうした土の塊が不自然にできている場合にはシロアリが侵入している可能性があります。定期的に建物やその近隣などを点検して、シロアリの発生サインがないかを目視することも効果的な対策と言えます。特に木材やコンクリートの割れ目などは注意して確認してみて下さい。

 

② 換気対策

シロアリは湿度が高く湿った環境を好みますので、建物内の湿度を適切に管理することや換気を心がけることは有効な対策と言えます。水回りは特に湿気がこもりやすいので注意が必要です。お風呂場の浴室換気扇をつけておく、浴室の使用後はなるべくドアを閉めて他の部屋に湿気が届かないようにする、窓を開けるなど、日ごろから少し気を配るだけでシロアリ対策につながります。もし水漏れや雨漏りなどが発生した場合には早急に修理を行い、建物が濡れたまま放置されることがないようにしておきましょう。

 

③ 木材や植物の周りの手入れ

建物周辺の木材や植物は、シロアリの侵入経路になりやすいです。ベランダや庭などに、使わなくなった家具や木材などの他、段ボールや古紙などのごみを放置しないようにしましょう。どうしても保管場所がない場合には、直接地面に触れないような場所に置いておきましょう。また、庭の柵などは直接地面に触れるようなものには防蟻剤や防腐剤で木材などの保護を行っておくと安心です。

 

④ 市販の薬剤を使用する

市販のシロアリ駆除薬剤は、ホームセンターやハードウェアストア、オンラインの販売サイトなどで入手できます。

液体の土壌処理剤などは、水で希釈して土壌に散布することで、土壌中の害虫の駆除や防除に効果が期待できます。

その他にも顆粒状の土壌処理剤といったものもあります。これは、土壌に直接散布を行い、土壌深くに浸透させるとシロアリの巣を含む広い範囲の駆除や防除に効果的です。

また、土壌中にバリアを形成し、シロアリの侵入を阻止するためのキットや、建物の周囲に土壌処理剤を敷設し、シロアリの侵入を防ぐシステムなど、シロアリ対策に効果的な市販の薬剤は多くあります。

これらの製品は一般的に消費者向けに販売されていますが、こうした製品を使用する際には、製品のラベルや説明書をよく読んで、安全に使用するようにしましょう。場合によっては、プロの駆除業者に相談して専門的な対策を検討することもおすすめです。

 

 

♦ プロが行うシロアリ対策とは

プロに依頼した場合には、どのような対策をしてくれるのかについても簡単にご紹介しておきます。プロのシロアリ対策は、専門知識をもとに行われます。一般的なシロアリ対策の手順の流れをまとめました。

① 調査と評価

シロアリが生息しているかどうか、生息がある場合の被害範囲やシロアリの種類など、正確に評価するためまずは調査を行います。建物の構造や周囲の環境なども確認し状況を把握します。

② 現地調査に基づく施工

調査した結果をもとに、駆除が必要か、予防対策が必要かを判断して状況に合った処理を施してくれます。ここでは使用する薬剤や処理方法、作業のスケジュールなど、被害の程度や建物の状態に合わせて細かく対策を行ってくれます。

 【薬剤を使った駆除】

  プロが使う薬剤は、薬剤に関する専門的な知識や経験が必要な本格的なものになります。建物の構造やシロアリの発生状況、被害の状況などを総合的に判断し適切な駆除を行ってくれます。

 【木材の保護処理】

防蟻剤や防腐剤を塗布して、木材の耐久性を高めるだけでなく、シロアリの侵入や被害の拡大を防ぐために木材の保護を行う処理を行ってくれます。

③ 定期的な点検とメンテナンス

プロのシロアリ業者は、対策や駆除などの処理を行った後に、定期的に点検やメンテナンスを行ってくれる場合があります。これにより、再発のリスクを最小限に抑えることができます。

 

 

まとめ


今回は、シロアリ対策が必要な理由と効果的な対策方法についてご紹介しました。

シロアリ対策をすることは建物の耐久性を維持する為だけでなく、将来的に駆除や補修にかかる費用を抑えることにもつながります。

何年先も安心して暮らせるように、今から効果的な対策を行っていきましょう。

より本格的な対策や、シロアリが発生していないかどうか、確認をしたいという場合には専門的な知識を持ったプロに調査を依頼してみるのもおすすめです。

調査だけであれば無料で行ってくれる業者もありますので、これを機にシロアリ対策を行ってみてはいかがでしょうか。

 

 


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