シロアリの発生原因について詳しく解説

シロアリの発生原因について詳しく解説

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効果的な予防対策とは


シロアリの被害が疑われるとき、いったいどこからシロアリが発生したのか気になる方は多いですよね。

シロアリ被害から住まいを守るためには、シロアリの発生原因を知ったうえで適切なシロアリ対策や駆除を行うことはとても重要です。

特に木材とシロアリには深い関係があり、シロアリの発生原因とも密接に関わっています。

この記事を読んでいる方の中には木材がシロアリの発生原因として、どのように関係しているかを知っている方もいるかもしれません。

よくわからない、という方も心配しないでください。

この記事ではシロアリの生態についても詳しく説明していきます。

そして本題であるシロアリの発生原因の解説と併せて、木材を保護する重要性やシロアリが被害を引き起こす仕組みについてもご紹介しています。

シロアリの被害から住まいを守り、安心できる快適な生活を手に入れるために、シロアリの発生原因に対する理解を深めて適切な予防対策についても知っていきましょう。

 

シロアリの生態とは


まず、シロアリの発生原因を知る前にシロアリの生態について解説していきます。

シロアリは名前からして、“アリの仲間“と思われがちですが、異なる昆虫でゴキブリから進化した虫と言われています。

一般的には見た目は白い色で、成体のシロアリには羽があるのも特徴です。

国内でよく見られるのは「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」と呼ばれる3種で日本の広い地域で生息が確認されています。

そんなシロアリの主な食物は木材や植物で、そこに含まれるセルロースをエネルギー源に活動しているとされています。

また、木材を栄養源として食べるだけでなく、巣を作るためにも利用していることから、シロアリが木材を嗜好していることがわかります。

木材が生息に欠かせないシロアリは、土の中や木の中に巣を作りながら、そこからさらに木材を求めて集団で動き回るのですが、巣から100メートル離れていたとしても、嗅覚を使って目当ての木材へとたどり着いてしまうというから驚きです。

このことからも木材はシロアリの生息にとってなくてはならないものということが良くわかります。

そして何より、日本の住宅建築においては木造住宅が一般的であり、シロアリ対策はもはや必須とも言えます。

対策を行っていないと被害に遭いやすいことは言うまでもありません。

日本の住宅に使われる木材がシロアリの生息には欠かせない、ということはシロアリの発生原因にも木材が深く関わっているということでもあります。

シロアリと木材の関係を知っていただけたところで、この後はシロアリの発生原因について見ていきましょう。

ここからはシロアリの発生原因について3つの観点から解説します。

 

シロアリの発生原因①「木材の保護不足」


「木材の保護って何?」と思った方もいるかもしれません。木材の保護とは防虫剤や防腐剤を表面に塗り、木材を保護する処理を行うことを言います。

木材の保護を行っていないとシロアリにとっては食べやすい状態となってしまい、シロアリ被害のリスクを増加させる原因となります。

先ほどご紹介した通り、シロアリにとって木材が食べ物であるということはご存じだと思いますが、特に湿度が高く柔らかくなった木材は

シロアリからすると顎に優しく、通常の木材より食べやすいためさらに好まれている傾向があります。

特に、外部からの湿気や雨風にさらされた木材はシロアリからの被害を受けやすい状態でもあり、湿度が上昇するとその木材にシロアリが引き寄せられてしまい、被害が拡大するといった場合もあります。

このようにシロアリは木材をエサにしながらどんどん数を増やしてしまうため、

木材が適切に保護されていないということはシロアリの侵入を許してしまうと同時に食害を許すことにもつながってしまうのです。

木材の保護を行わず被害を放置してしまうと、次第に建物や家具への被害が深刻化し、耐久性や強度にも影響が出てしまう可能性があることから、そうした被害への対策として建物の木材には薬剤での保護処理を行うことが効果的とされています。

木材が外に露出しているような箇所は特に注意して、防腐剤の再塗布や防虫処理の実施などを行い、シロアリの被害を最小限に抑えるよう対策するとさらに効果が高まります。

ただし、これらの薬剤による保護処理も経年によって効果が薄れるため、薬剤の効果が薄れる5年を目安に、定期的なメンテナンスを行っていくことが必要です。

木材の保護不足がシロアリの発生原因となる理由がおわかりいただけたでしょうか。

木材の保護不足とならないよう、定期的な対策を継続していくことがシロアリ被害に遭わないための効果的な手段と言えます。

 

シロアリの発生原因②「水漏れと木材の接触」


これまでにも何度かお伝えした通り、シロアリと木材には切っても切れない深い関係があります。

シロアリは木材を食物として好んで選ぶ傾向があり、消化酵素によって木材を分解して栄養を得ています。

この性質が、シロアリが建物や家具に潜り込んで木材に被害を与える原因となってしまうのです。

そして何よりシロアリは乾燥に弱い生き物なので湿気の多い木材を好みます。湿度が高いことでシロアリは活発になり、巣を形成しやすくなるため、繁殖が促進されます。

浴室やキッチンなど湿度が高い場所では、換気扇を効果的に使用したり、屋根や窓、配管などからの水漏れがないかを定期的に調べてみるなど湿気が木材に接触するのを防ぐことが重要です。特に注意が必要なのは水漏れが発生してしまった場合です。

水漏れが起こってしまったら早急に修理を行い、湿気の侵入を防ぎましょう。

水漏れは湿度を上昇させ、湿潤な環境を作り出すため、シロアリにとって理想的な環境となったまま放置してしまうと、それもシロアリの発生や被害を促進する要因となります。

シロアリは湿気が多い場所では特に活発なため、シロアリは湿気の多い場所でさらに巣を形成し、湿度の上昇に比例して、巣の維持や繁殖がどんどん進みます。

こうしたシロアリによる被害を防ぐために、建物内の水漏れが発生した場合は迅速かつ適切な対策で湿度の上昇を制御しましょう。

水漏れと湿気は、シロアリ被害に直結しやすいので早期の対応と予防が重要です。

木材が湿気にさらされていないかを定期的に確認し被害を早期発見できるよう、心がけていくことが効果的と言えます。

 

シロアリの発生原因③「土壌への接触」


ここまで木材の保護不足や木材の湿気がシロアリ発生の原因になるとお伝えしてきましたが、そうしたシロアリが好む木材を求めて彼らが実際に通ってくるのが地面です。

シロアリは乾燥が苦手なことから、地中で巣の湿度や温度を一定に保ち、養分を得ています。

そんな彼らの基本的な侵入経路というのは、建物の基礎である床下などの地面を伝って侵入するという場合がほとんどです。

そして蟻道と呼ばれるシロアリ特有の通路を作りながら地面と建物との接触がある場所からシロアリは建物へと侵入します。

こうして建物の基礎部分にある木材と地面の接触点から侵入したシロアリは、そこから生息を拡大し、食べ進めた木材にさらに巣を作り、基礎や床下などに被害を与えながら増殖していきます。

こうした直接的な侵入経路を断つために土壌との接触点には対策を講じる必要があります。

例えば建物の基礎や床下にシーリング材を使用してシロアリの侵入を防ぐといった、木材と土壌との直接的な接触を制限する対策などが有効です。

また、定期的な点検や専門家の助言を受けることで、早期にシロアリ被害を発見し

土壌への接触や湿度の対策を行うことで、シロアリの侵入と被害を最小限に抑えることに効果が期待できます。

 

シロアリ被害のメカニズム


まず、これまで説明した通り地面の中で生息しているシロアリは食べ物となる木材を求めて移動をしています。

そうして生息しやすい優れた木材へとたどり着くと、基礎部分から始まり、シロアリの食害は柱や家具、そして屋根など建物の至る所に被害が拡大していきます。

食べ進められてスカスカになってしまった木材は強度を失い、床がブカブカと沈むようになる、雨漏りを起こすようになったりするといった耐久性への影響が出始めます。

ここまできて、ようやく私たちの生活の中で異変を感じ、危険性に気が付くようになります。

そして異変に気が付いて調査を行ったら、床下でシロアリが大量に発生していることが発覚するといった事態へ、被害が拡大していきます。

もちろん、シロアリの発生が確認されてしまった後からでも駆除を行ったり被害箇所の補修や修復は可能です。

しかしながら、シロアリの生息範囲が広くなっていたり、家の基礎となる部分に大きな被害を受けてしまうと元の生活を取り戻すために修理や駆除の費用が高額になってしまうことも十分考えられます。

このようにシロアリは普段、人目につかない場所で生息しているという特徴により発見が遅れやすく、被害も深刻化してから発覚するというケースが多くなっている、というのが被害の実態です。

 

実際に被害が見つかったらどうしたらいいのか?


実際にシロアリを見てしまったときや、シロアリによる被害と思われる特徴が出てしまったときは不安になってしまいますよね。

でも、安心してください。シロアリの発生後でも対処方法はあります。

まずは早急に調査が必要かどうかを一緒に考えてみましょう。

早急に調査が必要とされるケースとしては、羽アリが飛んでいるのを見たといった場合や

床がブカブカしたり、蟻道が見られるといった場合です。

このような場合にはシロアリがすでに発生している可能性の他、シロアリの被害が深刻化しているといった可能性を考えることができます。

そのためこうした特徴に当てはまるという方は、早急にシロアリ専門の業者へ調査を依頼することをおすすめします。

その他に、近隣でシロアリが被害に遭った家がある、といった場合や防除対策を5年以上行っていないという場合など

急を要さないケースでは予防処理を行ってみたり、無料で調査だけを請け負っている業者もありますので、そういったサービスを利用してみることで住まいの状態を詳しく知ることができるためおすすめです。

 

効果的なシロアリ対策をご紹介


シロアリの被害が深刻化してしまうと、駆除に被害箇所の修理など安心できる暮らしを取り戻すには費用もかかってしまいますよね。

そんな事態に陥ってしまう前に、シロアリの侵入を防ぎ、被害に遭いにくい住まいにするためにシロアリの効果的な対策方法をご紹介いたします。

 

シロアリ対策のポイント①木材の防腐処理を行うこと


木材の防腐処理は、木材に薬剤を塗布することでを害虫や腐朽から木材を保護し、耐久性を向上させることもできますしシロアリの侵入を防ぐ効果もあります。

 

シロアリ対策のポイント②建物の基礎部分や床下のシーリングを行うこと


シーリングとは、床下のコンクリートや外壁などの隙間やひび割れに防水材を充墳することです。

シーリングは湿気やカビも対策にもなりますし、シロアリが隙間やひび割れを通って侵入してくるのを防いでくれます。

 

シロアリ対策のポイント③湿気対策を行うこと


湿気が浸透して湿った木材はシロアリが好む傾向があるため、換気を行ったり除湿器を使用して、水回りや室内の湿度を管理することが有効です。

また、床下に換気口がある場合は定期的に換気を行ったり、断熱材を活用するといった対策も有効と言えます。

 

シロアリ対策のポイント④専門的な知識を持つプロによる防除処理


プロの業者であれば予防だけでなく、もしシロアリが発生していたとしても駆除も迅速に対応してくれますし、

プロの防除業者に依頼することで、効果的かつ安全にシロアリの駆除と予防対策ができます。

 

シロアリ対策のポイント⑤建物の定期点検を行うこと


これまでに防除処理を行っていても、5年ほどで効果は薄れてきてしまいます。

そこで定期的に防除処理を行うことや、劣化した箇所を放置せず

修理や交換をこまめに行うといった定期的なメンテナンスを行うことで被害の早期発見にもつながります。

シロアリ対策は継続的な取り組みがとても重要ですので以上の6つのポイントを掛け合わせ当たりしながら、

ぜひご自宅でも対策を行ってみてください。

 

まとめ


ここまでシロアリの発生原因となりうる主な原因をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

シロアリの被害が発生してしまう原因として木材や土壌の他、防除処理がなされているかどうか、という点が深く関わっているということがお判りいただけたと思います。

また、シロアリの被害が発生する仕組みと、その対策などについても

ご紹介させていただきました。

シロアリの被害は目に見えないところで拡大してしまうため、被害が深刻化しやすいという傾向がありますが、適切な対策や駆除を行えば健康的な住まいを取り戻すことができます。

何年先もあなたの住まいが安心して暮らせる場所であるために、もしまだ対策をしていないという方がいたら

これを機にシロアリ対策を行ってみてはいかがでしょうか。


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