シロアリ駆除業者が教えるシロアリ被害に遭いやすい家の特徴と対策方法

シロアリ駆除業者が教えるシロアリ被害に遭いやすい家の特徴と対策方法

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高温多湿な日本の環境はシロアリにとって生息しやすい環境のため、被害を完全に防ぐことは難しいと言われています。

しかし、高温多湿な環境を変えることはできなくても、ご自宅のお庭や室内の環境を整える事でシロアリ被害に遭いにくくする事は可能です。

ここでは、被害に遭いやすい家の特徴と、対策方法について紹介していきます。

また、被害の発生が確認された際は早めの駆除が肝心です。万が一、シロアリ被害が発生した際の駆除業者への調査以来の方法も載せていますので、参考にしてみてください。

 

シロアリが好む環境


日本国内で被害事例が多いヤマトシロアリとイエシロアリは乾燥に弱く、雨漏りなどのメンテナンス不足による湿った木材や、床下のような暗く高温多湿な環境を好みます。また、群馬県ではヤマトシロアリの被害が多い傾向にあります。まずはヤマトシロアリとイエシロアリの違いについて解説していきますので、確認していきましょう。

 

 ■ヤマトシロアリとは?


飛ぶ時期:4月~6月の午前中~昼ごろ

好みの環境:湿度が高いところ・雨水等で湿った木材

発生個所:トイレやお風呂などの水回り・床下・押し入れ等暗く湿度の高いところ

生息地域:北海道名寄市を北限にほぼ日本全域に生息

蟻道の特徴:幅が狭く線のように細い

 

■イエシロアリとは?


飛ぶ時期:6~7月の夕方ごろ

好みの環境:高温多湿なところ(雨上がりで暖かい日など)

発生個所:床下の他、天井裏など。行動範囲が広く、床下等から水源が確保できれば、乾いた木材を湿らせながら加害する事ができる。

生息地域:寒さに弱いため、関東以西の太平洋沿岸地域に生息 ※温暖化により生息地域は拡大する可能性がある

蟻道の特徴:幅が広く大きい

 

シロアリの被害に遭いやすい家の周りの環境と対策


1.通気口を塞いでいる 

シロアリは風通しが悪く、高温多湿な環境を好みますそのため、通気口を塞ぐ事により風の通りが悪くなり、床下に湿気が溜まりやすくなります。シロアリの他、ゴキブリやカマドーマ等の害虫も生息しやすい環境になるため、通気口周りの置物は撤去をし、植物の手入れも行い通気口を塞がないようにしましょう。

 

2.置物を家に密着させた状態で置いている

趣味のガーデニングでプランターを置いている方や、ダストボックス等の置物をお家に密着させた状態で置いている方も少なくないと思います。こういった置物を置きすぎると、置物の裏側と外壁との間に風の通りが悪く、湿度があり暗い空間が発生します。

このような状態により家の基礎の立ち上がり部分からシロアリが侵入しやすい環境になるので、物の置きすぎには注意が必要です。また、室外機の清掃の際に、室外機を動かして家の外壁に近づけすぎてしまう方もいるかもしれませんが、外壁から15cm程度は離しておいた方が良いでしょう。

 

3.庭の手入れが不十分で草木が伸び切っている

時間や体力を要するため、つい放置しがちなお庭の草木ですが、伸びた草木により風の通りが悪く日陰が発生しやすい状態を長く放置すると、湿気が溜まりやすくシロアリが好む環境になります。

手入れが面倒で「防草シート」を使用したいという方もいるかもしれませんが、シートを敷く場合は、敷きたい場所の環境等を業者やホームセンターの方に相談してから使用するのがおすすめです。

中にはウッドデッキ付近に敷いた防草シートの下にシロアリの巣を作られてしまったという事例もありますので、使用の際は注意が必要です。草木は定期的に刈るなどして、風通しの悪い状態を長期間放置しないように注意しましょう。

 

4.切り株や廃材を庭に放置している

ご自宅に切り株がある方は多くはないかもしれませんが、こちらも注意が必要です。切り株に水が入り腐った部分はシロアリの住処(すみか)となりやすく、そこに巣ができた場合は、家の床下にまでシロアリの被害が及ぶ可能性があります。

ご自身で切り株を処分するには労力が必要なため、造園業者に問い合わせて処分をしてもらうのがおすすめです。その他、駆除業者に切り株の処分や古い木の伐採が可能か予め問合せておくのも良いでしょう。

また、いつか使用するという理由でご自宅に廃材(木材)を放置している方もいると思いますが、地面(土)に直接廃材を置く事はおすすめしません。シロアリを呼び寄せないためのひと手間として、石のブロック等を置き、その上に廃材を置くようにしましょう。

 

5.段ボールや発泡スチロールを庭に放置しない

段ボールの原料は木材であり、木材より柔らかいため、シロアリに好まれやすく、注意が必要です。また、発泡スチロールもシロアリのエサとなるため、段ボールや発泡スチロールを庭に置いている方は注意が必要です。長期間放置をせず、なるべく早く処分するように心掛けましょう。

 

6.ベランダ(バルコニー)ウッドデッキのメンテナンスを行っていない

一度は防腐剤や塗料の塗布を行う等のメンテナンスを行わないと、木材が腐りやすくシロアリの被害が出やすくなるので注意しましょう。また、ベランダやバルコニーが1階にある方はデッキの下に荷物をたくさん置かないように注意しましょう。

床下は暗く、風の流れが悪いためシロアリが好む環境になりやすいため、少しでも風通しを良くするために、デッキ下に荷物を置きすぎないようにしましょう。 

また、新築でウッドデッキの設置を考えている方や、リフォームを検討中の方は、地面に直接デッキ部分が触れないようにする他、地面との距離を離して設計してもらう事でシロアリ被害のリスクを減らす事ができます。

シロアリ被害に遭いづらい木材なども業者に良く確認しておくと良いでしょう。

 


ここまでシロアリが好む環境と、シロアリの被害に遭いやすい家の周りの環境と対策について紹介してきました。

基本として、置物を家に密着させた状態で置かない、風通しを良くし、草木やベランダ(ウッドデッキ)等はメンテナンスを行う事がシロアリ被害のリスクを低下させる事に繋がるため、一気に行おうとせず少しずつ実践していくのがおすすめです。

 

シロアリの被害に遭いやすい家(建物)と対策


1.玄関タイルの水洗いを行っている 

玄関は土埃等で汚れやすく、玄関たたき(玄関で靴を脱ぎ履きする部分)の水洗いを行い、汚れをスッキリとさせたい方も多いのではないでしょうか。

実は、シロアリ被害の事を考えると水洗いはあまりおすすめできません。撒かれた水は玄関たたきの部分のタイルやドア枠の隙間から下に浸み込んでいきます。水洗いを繰り返したり、湿度が高い環境を長期間放置すると床下の木が腐る他、シロアリが好みやすい高湿度の環境となるため、注意をしましょう。どうしても水を使用したい場合は、水拭き程度に抑え、清掃後に換気を行い良く乾かす事が大切です。 

濡れた傘や靴を置いた後も換気は十分に行うようにし、シロアリが好みやすい高湿度の環境を作らないように注意しましょう。

 

2.下駄箱の換気が不十分・下駄箱下の空きスペースに靴や物を詰め込んでいる

ほとんどの家で下駄箱は締め切った状態になっている事が多いと思いますが、下駄箱の中は湿気が溜まりやすいため、玄関の換気の際に下駄箱の扉を開けて一緒に換気を行うのがおすすめです。

また、下駄箱下のスペースに下駄箱に入りきらない靴や清掃用具等の物を置いている方もいるのではないでしょうか。空気の流れが悪くなり、湿度が上がる事で、巾木(はばき)という床と壁の接着面に接する建材部分がシロアリ被害に遭いやすくなるため、注意が必要です。空きスペースの活用も大切ですが、巾木部分のシロアリ被害は多く、また、物を詰めむ事により被害個所の確認が遅れ、被害が大きくなった事例もあります。

できるだけ空気の流れを意識した収納を行い、除湿剤等も使用しながら下駄箱内や下駄箱下に物を詰め込みすぎるのはやめましょう。

 

3.浴室の換気が不十分

我が家の浴室はしっかり換気を行っているからシロアリ被害は発生しない。と思う方もいるかもしれませんが、換気の際の注意点があります。

換気扇が設置されていない場合は窓を開けて換気を行う事で空気の流れを良くし、湿度を下げる事ができます。ただし、換気扇が設置されている家では、換気扇を作動させながら窓やドアを開けて換気するのはNGです。

一見片方だけ行うよりもしっかりと換気ができるイメージですが、両方行う事で換気効率が下がり、湿度を好むシロアリ被害に遭いやすくなる可能性があります。また、古い住宅では床や壁のタイルの目地等から水が浸み込み、中の木材が腐りシロアリの住処(すみか)となるため柱が必要です。

お風呂場で羽アリを見かけたり、壁や床、天井にぶかぶかしている部分があれば駆除業者に調査依頼を行い、早めに被害状況を確認しましょう。

 

4.押し入れを開けると湿っぽくカビ臭い

押し入れやクローゼットを開けた時に、カビ臭さと湿気を感じるお家は注意しましょう。

室内の湿気やカビ臭さと床下は一見関係が無いように思えますが、床下や壁の中の湿度が上がり、床下や壁の中にカビが生えているためそういった状態が引き起こされているケースが多いのです。湿度が高い状態やカビが生えた状態を長く放置するのは、シロアリが好む環境を長く放置しているのと同じ事になるため、注意が必要です。

床下に潜る以外の方法ですぐにできる対策としては、押し入れやクローゼットに布団や衣類を詰め込みすぎないように収納の仕方を工夫する事です。布団や衣類を空間の奥まで詰め込みすぎると、空気の流れが悪くなり更に詰め込まれた荷物が湿度をためこみ、湿度の上昇に繋がります。

具体的な対策として、布団や衣類は空気の流れを意識し、空間の手前側に置くようにする事、押し入れやクローゼットの扉を開けて定期的に換気を行う事、ホームセンター等で購入できるすのこを設置し、その上に布団類を収納して空気の通りを作ってあげる事。等が、すぐにできる対策として有効でしょう。

 

5.自宅の床下収納や点検口下のスペースに物を詰め込んでいる

床下の収納や点検口下のスペースは荷物を補完するのに便利ですが、物を詰め込みすぎると空気の流れが悪くなり、シロアリに狙われやすい環境になります。

さらに、段ボールに物を入れて床下で保管をしている方は特に注意が必要です。段ボールの原料は木材であり、段ボールは木材よりも柔らかいためシロアリのエサになりやすいのです。

また、湿度を吸収しやすい素材のため、シロアリ被害を防ぐためには床下と段ボールの収納の組み合わせはおすすめしません。


ここまでシロアリ被害に遭いやすい家周りの環境と、シロアリ被害に遭いやすい家(建物)について紹介してきました。

シロアリ被害に遭わないためには、家周りの環境づくりや建物メンテナンス等、日々の対策の積み重ねが重要です。しかし、どんなに対策をしていてもシロアリ被害に遭ってしまう可能性はあるため、ここからはシロアリ被害が発生した際の、駆除業者への調査以来の方法を解説していきます。

 

駆除業者への調査依頼の方法


まず、家に下記のような症状があれば駆除業者に連絡をしましょう。

 

 ・家の中に羽のついたアリのような虫が飛んでいる

・床や畳がぶかぶかしている

・お風呂のタイルに穴が開いている

・床や天井が変色している

 

問い合わせから調査までの流れ


 

  • お問合せ・日程調整 電話やメールにて現地調査の日程調整
  • 現地調査 1~2時間ほどでシロアリの主な発生源である床下・外構まわり、住宅基礎・水回りの窓や枠・玄関まわり・柱・押し入れの中など調査します。
  • 調査結果報告・見積もり 状況の報告と見積書の受け取り

 

問い合わせから現地調査まで上記のような流れが一般的です。

シロアリは早めの駆除が肝心ですが、上記のような症状が表れている場合は、シロアリ被害がある程度進行した状態だといえます。

その場合は数日間で大きく被害が悪化する可能性は少ないため、

焦って1社に決めずに最低でも2~3社に調査を依頼して見積もりを取るようにしましょう。

 

まとめ


ここまでシロアリ被害に遭いやすい家の特徴と対策方法について紹介してきました。

シロアリ被害に遭いにくい家にするためには、ご自宅のお庭や室内の環境を整える事が大切です。しかし、シロアリの発生を確実に抑えるために、自身で対策を行うには限界があります。

そういった際は専門の駆除業者に調査依頼を行いましょう。業者は自分では確認しにくい床下や外壁等の状態も丁寧に確認してくれます。また、シロアリの発生を抑えるための予防施工も可能です。シロアリが発生してからの駆除作業は、予防施工よりも工程が多くなり、被害個所の補修のも含めた場合は費用面での負担の他、心理的な負担も大きくなってしまう可能があります。そうなる前に、調査や施工を行うのがおすすめです。「自分でできる対策はしているけど、シロアリ被害が出ていないか心配…」「自分で床下や外壁の確認をするのは危ないし、面倒。」という方は駆除業者に調査を依頼するのがおすすめです。住空間本舗では無料の床下調査を行っています。

シロアリ駆除の有資格者(しろあり防除施工士)が親切・丁寧に調査を行います。調査とお見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください。当社では床下調査の際に日付や時間がわかるカメラやビデオ通話アプリを使用して、リアルタイムで調査報告を行っております。お客様からも説明が丁寧でわかりやすいとご好評をいただいている調査ですので、少しでも不安な方は一度、住空間本舗の無料の床下調査を行いませんか?


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