注意すべき羽アリの見分け方

注意すべき羽アリの見分け方

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みなさんは「シロアリ」の「羽アリ」についてご存じですか?

「シロアリ対策」や「シロアリ駆除」などシロアリについて調べると必ず羽アリが一緒に出てくると思います。

 

『羽アリってシロアリの仲間なの?』

『羽の付いたアリのような虫を見かけたけど、これがシロアリなの?』

『大量発生した羽アリの種類が分からない!』

 

そんな風に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

見かけた羽アリの正体が「シロアリ」だった場合、早めに専門業者に相談するなど対処する必要がありますが、他の羽アリと区別がつかずに迷ってしまう方も多いでしょう。

 

そこでこの記事では羽アリとシロアリの違い、そして見分け方を詳しく解説していきます。

 

 

羽アリとは


羽アリとは、文字通り羽のついたアリです。

しかし、「羽アリ」という種類のアリが存在しているわけではありません。

シロアリもアリもそれぞれの個体に役割が決まっていて、その中の一つが「羽アリ」なのです。

 

巣が大きくなってアリの量が増えると、新たな巣へ旅立つために羽アリとなります。

通常のシロアリやアリには羽がついていませんが、新たな巣を作る役割を持ったアリは他の巣の羽アリと出会うために遠くへ飛び立つ必要があるため、羽が付いています。

全部の個体に羽がついているわけではありませんので間違えないようにしましょう。

 

時期になると羽アリはそれぞれ飛び立ち、他の巣の羽アリとペアとなります。この現象を群飛(ぐんぴ)といい、新たな巣が見つかると羽を落とし後の女王アリ、王アリとなって新たな巣を作るのです。

 

 

注意すべき羽アリは


羽アリと言っても色々な種類の羽アリがいますが、大きく分けると2種類に分類されます。

それが「シロアリ」と「クロアリ」です。

ちなみに羽アリではありませんが、コバエや蛾(ガ)などの小さい飛ぶ虫と間違えわれることもあるので気を付けましょう。

 

そして、羽アリの中でも最も注意すべきなのはシロアリです。

シロアリは木材をエサとする昆虫で、住宅の建材を食い荒らし、被害が進行すると大規模な修繕やリフォームが必要となるケースもあるため、放置は大変危険です。

シロアリの羽アリを見かけたら専門業者に相談するなど必ず対処するようにしましょう。

 

一方、クロアリとは私たちが普段目にすることが多い普通のアリです。

クロアリはシロアリと違って住宅に被害を与えることはほとんどありませんが、稀に家電製品などに被害を与えることがあります。

 

 

羽アリの見分け方


発生した羽アリがシロアリかクロアリか見分けることが出来れば、正しく対策することができます。

一見するとよく似ているのでパッと見るだけで判断するのは難しいかもしれませんが、シロアリの羽アリとクロアリの羽アリには明確な違いがありますので、下記のポイントやそれぞれの特性に注目して見てみてください。

 

外見の違い


【ポイント1・羽】

シロアリ・・・羽の大きさが4枚ともほぼ同じ。

クロアリ・・・頭側の2枚の羽が大きく、お尻側の2枚の羽は小さい。

 ※ シロアリの羽はクロアリの羽に比べてもろくて抜けやすいため、家の周りに羽が散乱している事例がよく見られます。

 

【ポイント2・羽の模様】

シロアリ・・・網目絵模様が薄くて細かい。

クロアリ・・・網目模様がはっきりしていて、羽脈が少ない。

 

【胴体】

シロアリ・・・くびれが無く寸胴型。

クロアリ・・・胴体が頭部・胸部・腹部に分かれ、くびれがある。

 ※ 羽が閉じた状態で胴体を確認するのは難しいですが、羽が抜け落ちた後の状態だと区別がつきやすいでしょう。

 

【触角】

シロアリ・・・真っすぐで、数珠のように小さな粒が連なった様

クロアリ・・・「く」の字型に曲がっていて棒状

 

また、シロアリやクロアリは種類によって色や大きさが異なるため、色や大きさで違いを判断するのは非常に困難です。そのため外見で判断する場合は上記のポイントを参考に観察してみてください。

 

 

栄養源が異なるため、食害の場所も異なる


シロアリとクロアリでは、そもそも栄養源が異なります。

シロアリの栄養源はセルロースで、主に腐って柔らかい木材などが好物の為、主な食害は以下の通りです。

 

・柔らかい木材(家の建材やガーデニング用品など)

・段ボール

・プラスチック

・コンクリート

 

一方、クロアリの栄養源は糖質で、人が食べる食品も食料となるため、主な食害は以下の通りです。

 

・砂糖

・お菓子

・白米

 

上記の通り、何が被害に遭ったのか確認することで見分けることもできます。

しかし、クロアリは雑食性でシロアリを捕食します。そのため家の中でクロアリを見かけたら、シロアリが潜んでいる可能性も考えられるので注意が必要です。

 

 

羽アリの発生時期の違い


既述した通り、羽アリは時期になると群飛(ぐんぴ)といって新たな巣へ旅立ちます。

しかし、羽アリの種類によってこの時期が異なるのでそれぞれの群飛の時期をまとめて見ていきましょう。

 

まずはシロアリです。

日本には20種類以上のシロアリが生息していますが、その中でも家屋に被害を与える種類はヤマトシロアリとイエシロアリ、そしてアメリカカンザイシロアリになります。

 

名前 発生時期 時間帯
ヤマトシロアリ 4月~5月 午前中~昼
イエシロアリ 6月~7月 夕方~夜
アメリカカンザイシロアリ 6月~7月 日中

 

イエシロアリは温暖な沿岸部中心に分布しており、アメリカカンザイシロアリは全国各地で被害が報告されるようになりましたが、その分布は局部的かつ集中的で、同じ市区町村内でも特定の町内だけに分布しています。

そのため多くの地域ではヤマトシロアリが群飛を行う4月~5月に特に注意が必要です。

 

次にクロアリです。

日本に生息するクロアリは300種類ほどと言われておりますが、その中でも代表的な3種類、クロヤマアリとトビイロケアリ、サクラアリの群飛時期を見てみましょう。

 

名前 発生時期 時間帯
クロヤマアリ 5月~6月 午前中
トビイロケアリ 6月~7月
サクラアリ 10月~11月 午前中

 

 

シロアリは1年中活動している


シロアリはクロアリと違って人目につかない場所で生活しているため、羽アリが飛び立つ時期だけ発生していると思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、シロアリ自体は冬でも冬眠することなく1年中活動しているのです。

気温により動きが鈍くなることはありますが、最近では高気密高断熱の住宅も多くシロアリにとっても快適な温度が保たれるため、季節問わず被害が出る可能性が高くなっています。

 

 

シロアリの4つサイン


これまでに「羽アリの中でも木材を栄養源とするシロアリは、住宅の建材を食い荒らす」というお話をしてきましたが、具体的にはどのような症状が出るのでしょう。

ここではシロアリ被害に遭った場合どのような症状が出るのか解説していきます。

ぜひご自宅でもシロアリのサインを見逃さず、セルフチェックしてみてください。

 

サイン1

【家の周辺や近所で羽アリを見た】

何度もお話ししている通り、シロアリは時期になると羽アリとなって飛び立ちます。

家の中や周辺で1匹でもシロアリの羽アリを見かけたらシロアリの巣があるかもしれません。

近所でシロアリ被害があった場合も要注意です。

 

サイン2

【床・畳】

廊下を歩くとギシギシ・ミシミシと音がしたり、床や畳に隙間、きしみがある。

ドアや引き戸の閉まりが悪くなった。

外壁やタイルにひび割れ・水染みがある。

畳の脇や柱の隅から虫(シロアリ)が出てきたという事例もあります。

 

サイン3

【柱】

柱を叩いてみてください。

「コンコン」や「ポコポコ」といった乾いた空洞音がする場合はシロアリ被害に遭っている可能性があります。

シロアリは木材の内側から食べていくので、外面は問題無くても、実は被害に遭っていたなんてこともあります。

 

サイン4

【蟻道(ぎどう)】

蟻道(ぎどう)とは、シロアリが移動するために作る土でできたトンネルの事です。

蟻道を通って活動エリアを拡げているので、庭や建物の基礎部分、外壁、柱や玄関などによく見られます。

見覚えのない土の塊を見つけたら注意して見てみましょう。

 

 

羽アリが出た時に絶対にしてはいけないこと


羽アリを見つけた時、思わず殺虫剤を使用してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、殺虫剤はオススメ出来ません。

殺虫剤ですべて駆除できた場合は問題ないですが、殺虫剤をかけても生き残ってしまった羽アリが分散してしまう可能性があるからです。

分散されてしまうと駆除がより困難になってしまうため、基本的には専門業者に依頼することが一番良いでしょう。

 

 

羽アリが出た時の応急処置


「羽アリが出てしまったけどすぐに業者に依頼できない!」

「業者が来るまでの間とりあえず応急処置したい!」

 

そんな風にお困りの方に一時的な羽アリの応急処置の方法をご紹介します。

 

1・羽アリを掃除機で全て吸い込む

羽アリを簡単に駆除したいときは掃除機で吸ってしまうのがオススメです。

掃除機のゴミの中で生きていたり、掃除機から出てきたりしないか不安に思う方もいらっしゃると思いますが、羽アリは掃除機の吸引力に耐えられずに死んでしまいます。

  • ただし、掃除機を使う前に殺虫剤を使用していた場合は、殺虫剤の種類によって引火の危険性があるため殺虫剤等のスプレーとの併用は避けた方が無難です。

掃除機で吸い取った後は、羽アリが発生していた場所を住居用洗剤を染み込ませた雑巾で拭き掃除しましょう。

 

2・ビニール袋やテープを使って捕獲

羽アリの発生場所が分かっている時は、ビニール袋やテープを使って捕獲することも出来ます。

羽アリが出てくる穴を塞ぐようにビニール袋を被せて固定したり、ビニールテープを張り付けて一時的に塞ぎます。

羽アリをビニール袋で捕獲しておくと、業者に依頼したとき羽アリの種類も分かり調査が行いやすくなるのでオススメです。

 

 

羽アリを家に入れない対策を


シロアリの羽アリは1度家に入ってしまうと、家具や建材などの木材を巣にしてしまう恐れがある事から、家の中に入れないようにすることが大切です。

シロアリ被害に遭わないためにも下記の3つの対策を実施してみてください。

 

  • 窓を開けっぱなしにしない
  • 網戸を閉めておく
  • 夜はカーテンを閉める

 

羽アリだけでなく、他の虫もですが光に向かって飛ぶ習性があるため、部屋の明かりに反応して家の方に飛んでくることがあります。

そのため、カーテンを閉めて寄せ付けないようにするなど、対策を心がけましょう。

 

 

無料床下調査を実施しています。


羽アリを見かけたら自己判断するのは大変危険です。

万が一誤った判断をして被害が拡大する前に、必ず専門業者に相談するようにしましょう。

 

私たちは、シロアリ駆除の専門業者であり、「シロアリの床下無料調査」をおこなっております。

発生した羽アリがシロアリかどうか調査することはもちろん、実際に床下に入り、シロアリがいるかどうか、シロアリ被害は出てないか、予兆は無いか調べることが出来ます。

調査、お見積もりいただいたからと言って無理な営業は致しません。また、発生した羽アリがシロアリではなかった場合やシロアリがいないと判明しても無料のままですので、ご安心ください。

 

「発生した羽アリの正体が分からない」

「羽アリかもしれないものがいるけど確信がない」

 

そんな不安が少しでもある方は、お気軽にご相談ください。


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